きちんとした根管治療を行ってくれる歯科医院の9つのポイント(基本編)

おかげさまでこのホームページも認知度があがったようで患者さんから「きちんとした根管治療を行ってくれる歯科医院はありませんか?」「しっかり治療したいのですがどのように歯科医院を見つければ良いのかわからないのですが…」というお問い合わせをいただく機会が増えました。

そこで今回は我々が行っている治療に対しての姿勢から「きちんとした根管治療を行ってくれる歯科医院の見分け方」の一部を公開することにいたしました。

従来の「家から近い」「すぐ診てくれる」「料金が安い」という従来の選択基準とは少し違うかもしれません。きちんとした治療をするために必要なコスト(時間的、費用的)があるためです。

患者さんに歯科医院を見分ける方法を広く周知すると同時に、我々「ペンエンド認定医」が日々きちんとした根管治療に向き合うための我々自身を律するポイントとなりますので万が一「ペンエンド認定医」の医院にかかってこのチェックポイントに不信があるようでしたら事務局までご連絡いただけますようお願いいたします。

 

 

 

 

 

その1”話を聞いてくれる”

医療用語で「問診」と言われる医療面接ですが、現在の歯の症状の有無、症状がある場合いつから痛いのか、ない場合は過去に症状の経験はあったのかどうか?以前治療している歯であればいつ頃治療したのか、何回治療したのか、全身状態は健康なのか持病もお持ちになって現在治療中なのか、持病のマネジメントは安定しているのか不安定なのか、等々お伺いする内容は患者さんひとりひとりによって違いますが、歯や全身の状況の状況についてしっかりと聞いてくれる歯科医院、それはきちんとした根管治療への第一歩で非常に重要なことです。

その2”目で見るだけでなくいくつかの診査を行う”

大きなむし歯であれば見た目でわかりますが、果たしてそのむし歯が今の不快感や痛みの原因かどうかは見た目だけではわかりません。噛んでみてどうなのか?根の先の状態の診査や歯の中の状態の診査を丁寧に行ってくれるかどうかは、症状の原因の特定に重要な項目の一つです。患者さんからするともどかしい側面もあろうかと思いますが、きちんとした治療のためには必要です。

その3”レントゲンを撮影し、病気の状況の説明がある”

レントゲン無くして根管治療は始めることはできません。ひとつの歯に対して1枚だけでなく2枚、必要に応じて3枚4枚、時にはCTなど詳しく診査をする場合もあります。被曝のことも心配かもしれませんが、被曝するよりも撮影することで問題解決できる手がかりを得られるメリットがある、と判断した時のみに追加の撮影をしますのでご安心ください。また撮影したレントゲン等を用いて問題のある歯の状況について、また治療の必要性や不必要性などの説明をすることは、治療に理解を得るために必要です。

 

 

 

 

 

 

その4”治療後の予後の見通しの説明がある ”

各種診査をして歯を治療した場合の予後(その後)について見通しを説明することは、患者さんが治療の選択の手がかりにするために必要です。歯の状況によって根管治療の成功率は文献的にわかっていることですので、その歯の状況について説明し、その他の要因についても説明したうえで、患者さんの治療の選択が安心してできると思います。

その5”術後の痛みの可能性など、その対応の説明がある”

根管治療、、、だけではありませんが治療後痛みが出たり、腫れたりすることは稀なこととは言え可能性はあります。治療したのにもかかわらず痛みが出ることは、我々にとっても残念なことですが、避けられないこともあり、もし不快な症状が出た場合の対応について説明する医院であれば、術後の不快感を最小限に抑えることができると思います。

その6”治療法について説明がある”

根管治療、と一口で言ってもその対応は実に様々です。また治療前にはわからなかった問題点が治療をしてみてわかることもあります。一般的な根管治療について、とその歯の状況に応じた治療オプションの可能性についての説明をすることは、患者さんの選択のために重要なことです。

 

 

 

 

 

 

その7”根管治療以外の治療方法やその他の選択肢について説明がある”

当然ですが、根管治療だけが治療ではありません。歯の状況に応じて、その他考えられる治療法について選択肢を提示し、患者さん自身が治療法の選択をすることを尊重することは、歯科治療に真摯に向き合っている証左と言えるでしょう。

その8”質問をする機会や雰囲気に問題がない”

このポイントについては、患者さんのパーソナリティによって少し印象が変わるかもしれません。しかしながら不安や疑問を残したまま治療を受けることは、一つもメリットがありませんので気になることはしっかりと質問しご自身で納得していただいてから治療を受けるようにしていただきたいと思います。質問をする機会が極端になかったり、質問する雰囲気がない、もしくはご自身に合わないようであれば、その歯科医院を選択する基準から外れているのかもしれません。

その9”治療に関する説明・同意書が用意されている (インフォームドコンセント)”

治療法を選択したら、その治療方法についての説明・同意書に患者さん、担当歯科医師の双方の同意をもって治療を担当することは治療に対してのお互いの責任を明確にし、理解を深めると考えていますのでそのような説明・同意書を用意している歯科医院は信頼できると言えるでしょう。また治療費についても、考えうる治療オプション(追加の治療費)を含めた治療費を提示することは非常に重要なことと考えています。

9つのポイントをまとめてみました。

その1”話を聞いてくれる”
その2”目で見るだけでなくいくつかの診査を行う”
その3”レントゲンを撮影し、病気の状況の説明がある”
その4”治療後の予後の見通しの説明がある ”
その5”術後の疼痛の有無やその対応の説明がある”
その6”治療法について説明がある”
その7”根管治療以外の治療方法やその他の選択肢について説明がある”
その8”質問をする機会や雰囲気に問題がない”
その9”治療に関する説明・同意書が用意されている (インフォームドコンセント)”

以上、簡単ではありますが(基本編)として9つのチェックポイントをご紹介いたしました。

きちんと治したい患者さんの歯科医院選びの参考になれば幸いです。

 

ECJ事務局