今回はPESCJ7期認定医の大森さゆり先生を紹介させていただきます。

略歴:2006年   昭和大学歯学部卒業

   2010年   昭和大学歯学部歯科補綴学 大学院 修了博士号 取得

         2012年   代官山デンタルサロン開業      

         2016年       ペンエンドスタディクラブインジャパン修了

         2017年   ペンエンドスタディクラブインジャパン認定医

         2018年       代官山デンタルサロン エンドオフィス 開業

聞き手:ECJ事務局

・代官山デンタルサロン エンドオフィス(歯内療法専門医院)のご開業おめでとうございます!クリニックの場所と、そこを選んだ理由を聞かせてください。

東京渋谷区で最寄りの駅は代官山と恵比寿になります。もともと代官山にて歯科医院(代官山デンタルサロン)を開業したのですが、当時たまたま女性一人で開業するのにちょうどいいサイズのテナントを歯科関係者に紹介していただいたからですが、代官山で実際に働いてみると、意外とのんびりした代官山の街の空気感やご近所の患者さんとのお付き合いも出来てきてとても過ごしやすく大好きな街になり、今回開院する歯内療法専門医院も既存の医院の隣で開院することにしました。既存の患者さんも来院しやすいですし、仲良くなった昔からの患者さんの顔も既存の医院に見にいけることも出来ますし、楽しみです。

・受診したい場合どのようにすれば良いですか?また診療時間等教えてください。

直接ネットや電話でのご予約も承っております。かかりつけ医より紹介状をお持ちの方はご持参ください。また、初回はカウンセリングのみとなっております。

 住所 150-0021  東京都渋谷区恵比寿西2-20-14森川コロニー201

電話番号 03-6416-5747

メール  info@endodontic.tokyo

休診日 木曜・祝日 (学会等で不在の場合もあるためお問い合わせください)

平日 10時ー19時  土日 10時ー17時

・大森先生の歯内療法専門医院で根管治療を受けて、他の歯科医院で被せ物の治療をお願いしたり、または先生のもう一つの医院でお願いする、というように自由に選べるのですか?

私は歯内療法しか行いませんので、基本的にはご紹介いただいた先生の元で被せ物治療を受けていただくことになります。もしかかりつけの歯科医院がない場合は患者様に適した医院をご紹介させていただくか私どもの別医院をお選びいただくことも可能です。

・恵比寿、代官山はオシャレな街のイメージですが実際の雰囲気や患者さんの層はどんな感じでしょう?

患者さんの層は本当に幅が広いです。代官山というとお洒落なイメージが強く、よく若い女性が多いのではないかと聞かれるのですが、実際は男女比も同じくらいでお子様からお年寄りまで幅広いです。でも、土地柄か、あまりスーツ姿の方はいらっしゃらず、皆様リラックスしたカジュアルな格好でお仕事の合間にいらっしゃるかたも多いです。

・代官山デンタルサロンの開業期間はどれくらいですか?歯内療法専門医院を後開院されたので、もうそちらでは治療されないのですか?

もともと代官山に6年前に開院しまして、保険治療から自由診療まで様々な治療を行ってまいりましたが、6月からは歯内療法専門医院を同じ代官山に開院し、そちらで歯内療法のみの診療に専念する形となります。もともとの医院は主人が引き継いでくれますので安心して任せることができます。

 

 

 

 

 

 

・歯内療法専門医を目指そうと思ったのはいつからですか、またどうしてですか?

大学を卒業し歯科補綴学教室に残りクラウン、ブリッジ、義歯などの被せ物をメインに診療をしておりましたが、せっかく患者さんに満足していただけた被せ物を装着しても、数年経つと歯に痛みなどが生じ根尖性歯周炎を発症してしまうケースが出てきました。患者さんもせっかく作った被せ物をやりかえなければならないし、もちろん費用の負担もありますから不満を抱えてしまい、今まで良好だった私との関係も何となく悪くなってしまったり、私も患者さんの費用負担の大きい自費の被せ物を避けるようになったりと、自分の中でモヤモヤしていた時期がありました。

このような悪循環から一体どうしたら脱出できるのか、良い被せ物を患者さんが長く使えて、私も自信を持って勧められるようにするには自分の治療のどこを改善すべきかということを必死に考えるようになりました。そこでいつも自分が行っていた根管治療が問題点であるという結論に至り、歯内療法の勉強を始めたのがきっかけです。

自分で情報収集する中で行き着いたのが米国の歯内療法専門医が行なっている根管治療でした。米国歯内療法専門医でもある石井宏先生のご講演や書籍を通して、歯内療法専門医の行う治療と自分たちが今まで行なってきた治療の違いに愕然とし、石井宏先生主催のペンエンドスタディクラブインジャパンで勉強し、どんどん歯内療法にのめり込んでいき、その結果、被せ物治療を得意としていた私が歯内療法専門医として他の治療を一切行わず歯内療法のみを行なうようになりました。同級生や大学時代の教授、家族も私の大きな方向転換にとても驚いていますし、実際私も自分自身驚いています。これこそまさに運命の流れに乗ったとしか言えませんが、その流れに乗ったおかげで今があるのでとてもよかったと思います。 

・開業とほぼ同時期にペンエンドレジデントプログラムの1回生としてさらなる研鑽を積むチャレンジをされているそうですね!!ペンエンドレジデントプログラムは通常のペンエンドスタディクラブインジャパンの1年コースと何が違うのですか?どういった内容で、なぜ受講しようと思ったのでしょうか?

ペンエンドレジデントプログラムは実際にペンシルバニア大学歯内療法科のレジデントを御経験された石井宏先生、田中浩祐先生、横田要先生が中心となり、ペンシルバニア大学歯内療法専門医が受ける教育と同じプログラムに則り指導してくださるプログラムです。勉強量が非常に多く、実際の臨床においては石井先生のクリニックで臨床を行いながらご指導していただいたりと、よりアカデミックに専門医として研鑽することが可能なプログラムだと思います。

受講を決意したきっかけですが、ペンエンドスタディクラブインジャパンでの1年のコースを受講後、実際の米国歯内療法専門医が受けた教育を自分も受けてみたいという思いから留学を考えておりましたが、実際問題、家族や今のクリニック、英語の高い壁などから諦めざる得ない状況でした。そんな時にレジデントプログラムが立ち上がるという話を聞き、日本にいながら米国歯内療法科のレジデントと同じ教育を受けることができるなんて、こんな素晴らしいチャンスはないと思い、すぐに応募し、受講させていただくことが決まりました。

同時期に歯内療法専門医院の開院に向けて動いていたため、レジデントプログラムとクリニック立ち上げの時期が重なり大変なこともありますが、自分にとってこの選択は非常に意味のあることだと思っております。実際、勉強時間の確保や自分のクリニックでの治療時間の確保などまだまだ様々な問題は山積みではありますが、毎日非常に充実した日々を過ごしております。

 

 

 

 

 

 

・患者さんに対して心がけていること、治療に対してのこだわりはありますか?

歯科医院に来院される患者さんは緊張していたり、痛みを抱えている場合が多いので、できるだけ痛みや不安を感じさせないように緊張感をほぐすように会話をしたり、患者さんが不安に思っていることを最初に聞いて、わかりやすく安心できるような説明を心がけております。治療に関してのこだわりは無菌的な処置を徹底するということに尽きますが、別の意味でのこだわりは患者さんとのコミュニケーションをできるだけ取ってお互いに良い関係性を築けるよう努力するということに重点をおいております。 

・診療でやりがいを感じる時はどういうときでしょう?

患者さんの困っていた痛みを取り除く事が出来た時や、痛みで噛めなかった歯が被せ物をきちんと装着して機能している事が確認できた時にこの仕事をしていてよかったなというやりがいを感じます。また、患者さんと良い関係性が築けてご家族などをご紹介いただいた時なども非常に嬉しく思います。

・逆に難しいと感じる時はありますか?

複雑な病因が多数存在する歯の治療においては、歯内療法で根尖性歯周炎の治癒は見込めても、その歯が長期的に健康で機能できるかということとは全く別問題であるため、それをわかりやすく患者さんに説明し理解してもらうことが難しく感じます。

・歯内療法の中で一番好きな治療、または得意な治療などはありますか?

一番最初に歯髄腔や根管にアプローチするために重要なプロセスであるアクセスキャビティプレパレーションが好きです。歯髄や根管はどのようにどこにあるのか探索する時がワクワクします。 

 

 

 

 

 

 

印象に残っている患者さんの治療はありますか?

前歯に大きな根尖病変が存在し、抜歯後インプラント治療を勧められた20歳の女性の患者様がお母様とご一緒に来院され、抜歯はどうしても嫌だとの思いからユニットで泣いてしまったケースがありました。

根管治療を繰り返していたのにも関わらず抜歯しなくてはならないと言われ、歯科医師への不信感と絶望感がひしひしと伝わってきました。

治療に際して診査診断を行い治療の説明を行うだけで1時間以上かかり、患者さんも私もカウンセリングだけでぐったりという状態でしたが、時間をかけて話をし、患者さんの不安要素に関する説明を行い、治療を決意されました。

結果、治療は成功し現在は矯正治療を行ってらっしゃいますが、治療結果がでるまでの間、経過観察で来院された時に患者さんが、治療が失敗しても後悔はないと言ってくださったことがとても印象深いです。

 

 

 

 

 

 

治療前

 

 

 

 

 

 

 

 

治療後

 

*他院で根管治療を繰り返していたが治らないために抜歯してインプラントを勧められた。当クリニックで穿孔修理と根管治療を行い現在良好に治癒しており矯正治療を受けている。  

・今後の展望をお聞かせください

現在、歯内療法専門医として治療を行う中で、一人でも多くの患者さんの根尖性歯周炎の治療と予防に向き合っていきたいと思っております。また、かかりつけ歯科医との連携において少しでも先生方の日々の臨床のお役にたてればと考えております。

・最後に患者さんに何かメッセージございましたらお願いします。

患者さんご自身がご納得された上で治療を選択する事がとても大切ですので、些細な疑問や不安に思うことなど是非聞いて頂ければと思います。かかりつけの先生と一緒に患者さんが困っている問題を解決していくお手伝いをさせて頂きますので、是非ご相談ください。

・本日はありがとうございました。

ありがとうございました。