西日本歯内療法学会・第18回研修会にて下田隆史先生(兵庫県神戸市)による一般講演を行います。テーマは「根管洗浄の留意点とその実際」となります。

日時:平成30年9月9日(日)

会場:大阪歯科大学 創立100周年記念館

<抄録>

近年、歯内療法が注目され、様々な器具・薬剤・テクニックが紹介されている。その中で根管内細菌減少の主たる手段である機械的拡大は、複雑な根管解剖形態のため、根管形成に限界があることがわかっている⑴。その中で根管洗浄および根管貼薬は機械的拡大に加えて、補助的な細菌減少の役割を果たすのは周知のとおりである。そこで本講演では、化学的洗浄について手技を再考したい。

 根管洗浄剤として主に用いられるのは次亜塩素酸ナトリウムとEDTAである。次亜塩素酸ナトリウムによる感染歯髄や細菌等の有機質の除去⑵、EDTAによるスメア層等の無機質の除去⑶は極めて有用であると考えられている。しかし様々な実験よりある程度のサイズまで根管拡大が達成されていなければ根管洗浄剤は根尖部まで到達せず、その効率は上がらないというのがわかっている⑷。また誤った使用法は、時に医原的な偶発症を不可逆的に引き起こす可能性もある⑸。

そこで本講演では根管洗浄剤とそのデリバリーシステム(超音波装置、洗浄用シリンジ、ニードルetc)の使用時の留意点と実際の使用例を文献・写真・動画を用いて紹介する。供覧いただければ幸いである。

 

 

 

 

 

Peters OA, Schönenberger K, Laib A. ”Effects of four Ni-Ti preparation techniques on root canal geometry assessed by micro computed tomography.” Int Endod J. 2001 Apr;34(3):221-30.

⑵José F. Siqueira Jr, Isabela N. Rôças, Amauri Favieri, Kenio C. Lima “Chemomechanical Reduction of the Bacterial Population in the Root Canal after Instrumentation and Irrigation with 1%, 2.5%, and 5.25% Sodium Hypochlorite” J Endod. 2000 Jun;26(6):331-4.

Crumpton BJ1, Goodell GG, McClanahan SB. “Effects on smear layer and debris removal with varying volumes of 17% REDTA after rotary instrumentation.” J Endod. 2005 Jul;31(7):536-8.

⑷Zehnder M. “Root canal irrigants.” J Endod. 2006 May;32(5):389-98.

Hülsmann M1, Hahn W. ”Complications during root canal irrigation–literature review and case reports.” Int Endod J. 2000 May;33(3):186-93.