2018年4月24日~28日にアメリカコロラド州デンバーで開催されたAAE(米国歯内療法学会)に参加してきました。

初めての渡米だったので緊張や時差で到着時にはすでに疲労があり、また、到着時のデンバーの気温が3℃でみぞれが降っていたため期間中の体調への不安を感じたのを覚えています。

会場から歩いて5分すぐのところに宿泊していたので到着した初日は周辺の散策をし、初日の朝はPECSJ同期全員で会場に入りました。同期全員がAAE参加が初めてで、初参加の緊張感や高揚感を共有することができたのではないかなと思います。(ここぞとばかり写真をたくさん取りましたが他に撮影している人はほとんどおらず、日本人であることを痛感しました。)

 

 

 

 

 

 

 

 

学会はコロラドコンベンションセンターにて行われました。非常に大きな会場でメインの講演会場はコンサートホールかと思うほどの広さでした。その他にサブ会場や企業展示があり一日歩き回ると歩数計が12000歩を越えていました。

AAE参加にあたり、会場でプログラムのパンフレットも配布されるのですが、スマートホンのアプリもあり事前にダウロードしていきました。このアプリが非常に便利で、すべてのプログラムが確認できるのはもちろんの事、発表者によっては発表しているスライドをすでに登録してくれているため聴講中に前の席の人の頭で見えない部分やサッと飛ばしてしまうスライド、見えにくい字などを確認することができ、また聴講を予定しているプログラムにチェックしておくとmy scheduleとしてまとめて確認することができるので1日のスケジュールの把握に非常に役に立ちました。

初めての海外の学会参加は今話題のトピックが何かということを理解するよりも、有名な先生の講演(立ち振る舞いや話し方など)やスライドを見ること、会場全体の雰囲気を体感することを目的としていました。というのも、PESCJコース受講中に英論文はたくさん読んだものの元々英語力にはあまり自信がなかったため、聴講の最中も発表者が何を言っているのか全て理解することができなかったからです。しかしながら発表者のプレゼンテーションは思っていたよりもゆっくりでポツポツと単語を聞き取れたり、スライドを読むことで内容を少しは把握することができました。内容を理解し自分の臨床に役立てる、ということよりも聞き取りに必死だったので内容を教えて欲しいと言われると全てを話すことができないのが悔しいところです。

 

 

 

 

 

 

著名な先生(Dr.tropeやDr.trabinejad,Dr.Bogenなど)の講演は立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。

講演の中で一番印象に残ったのものは、Drs.Mattscheckらによるretreatment(再治療)かsurgery(外科)かというトピックです。いくつかケースを提示しどちらを選ぶかという議論で、最初に患者情報や背景、デンタルレントゲン写真をみてどちらを選択するか。その後、CBCTの情報を加えるとその選択を変えるかどうか。アメリカと日本では治療における費用の差もあるため多少自分の考えている意見とは異なっていたり自分の意見が少数派に入っていることもありました。治療方針の選択するために皆様々な情報を検討していたり、CBCTが入ることで最初に選択していたものから方針を変えたり。最終的に治療法を選ぶのは患者になりますが、それを選んでもらうために与える影響にバイアスを与えないようにしなければならないので、自分の意見を振り返りなぜなのかを考える良い機会になりました。また、この講演の前後にある著名な曲の替え歌が流れており、サビの部分で ♪We didn’t start with pliers~ (中略)we tried to fight it.(私たちは歯を抜くことから始まらなかった~私たちは歯の痛みと戦おうとした)と歌っていました。AAEのHPでは最近Endodontists are superhero of saving teeth!という広告がアメリカの新聞に載った事が伝えられその重要さを人々に伝える活動が続けられています。歯内療法は歯を保存するための治療法でありその方法は何十年も前から確立されているものですが、日本ではまだその認知度は低く、認知度を高くするために私も活動をしていかなければならないと思いました。

プログラムの中にはランニングやヨガのプログラムが組み込まれていて、今回ランニングのプログラムに参加しました。早朝、ホテルのロビーに集合しバスでデンバー・ブロンコスというNFLのチームのスタジアムへ移動、スタジアム周囲を走りました。コロラド州は元々マラソン選手の高地トレーニングにも用いられる場所であの高橋尚子選手も現役時代にコロラドでトレーニングをしていたそうです。デンバーも標高1600mのところにあるため、ちょっと走るだけですぐに息が上がるため物凄く辛かったです。それでもスイスイと走る参加者もいて、エンドドンティストとしてまだまだタマゴな私は技術だけでなく体力の差を見せつけられ、もっと頑張って追いつきたい!!と思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のAAE参加は、多くの気づきを与えてくれるものでした。自分が昨年一年かけて勉強してきたものが世界で通用するものだったという確認ができたこと、照準を世界に合わせることでより臨床における自分のレベルアップやモチベーションをあげることができたこと、英語力の乏しさを痛感しこれからまた勉強を続けて学会参加を有意義な機会へ変えていきたいと強く思えたことなど…非常に有益な時間でした。

これからも勉強を続け、来年もまたAAEに参加しさらなるステップアップを図りたいです。

saving teeth!

 

執筆者:川島由衣(PESCJ9期)